【ももクロ】『アイドル好き以外』をも振り向かせた要因とは???(画像あり)

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この夏も日産スタジアムでのライブ『桃神祭2016~鬼ヶ島~』に、2日で計11万5000人を集めたももいろクローバーZ(通称・ももクロ)が、シングル「ザ・ゴールデン・ヒストリー」を9月7日に発売。アイドルグループのブームもやや沈静化し、浮き沈みの差が激しいなか、常に高い人気と独自のポジションを維持し続けている。特にファン層の幅広さは、他グループの追随を許さない。ももクロが、いちアイドルを越える支持を広げた要因を改めて振り返ってみたい。
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サブカル層や女性ファンをも取り込み、アイドル市場で独自のポジションを確立

ニューシングル「ザ・ゴールデン・ヒストリー」に因み、まずは彼女たちの軌跡を振り返ってみよう。結成は2008年、東京・代々木公園の並木道での路上ライブからのスタートで、まだグループ名に“Z”が付かなかった。ワゴン車で寝泊まりしながら全国24ヶ所を回ったツアーは、下積み時代の逸話として知られる。デビュー当初の売り出し方は“会いに行けるアイドル”だったAKB48の初期と同じく、握手会などファンと直接交流するイベントを地道に重ねるもの。ブレイクしたAKB48より距離感が近いことをアピールすべく、“今会えるアイドル”をキャッチフレーズにしていた。イベントでは、ナースのコスプレやペイント、朝6時からの握手会「早朝ももクロ」を行ったりと、突飛な企画には当初より力を入れていた。『MUSIC JAPAN』(NHK総合)のアイドル特集でAKB48やモーニング娘。らと共に出演した際は、デビュー曲「行くぜっ!怪盗少女」でエビ反りジャンプや側転、馬跳びまで飛び出すアクロバティックなパフォーマンスで強烈なインパクトを残し、異色のアイドルとして知られていくこととなった。
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そんななか、2011年4月にメンバーだった早見あかりが女優を志し脱退。グループ名に“Z”を付けて活動をリスタートさせ、次々にアイドルの枠を越える展開が続いた。「試練の七番勝負」と題した有野晋哉(よゐこ)、デーブ・スペクター、武藤敬司らとの異種トークイベント、『LOUD PARK』や『SUMMER SONIC』といったロックフェスに出演、全日本プロレスとのコラボ、大槻ケンヂや布袋寅泰、ROLLYといったロック畑のアーティストが楽曲提供……。「一度観たらハマる」と評判が広がり、“モノノフ”と呼ばれるファンはいつの間にかアイドル好きよりサブカル層が多くなっていた。また、女性限定ライブに1万人を集め、女性ファンも確実に取り込んでいったことも、彼女たちが“その他大勢”の女性アイドルグループとは一線を画す存在となったことを立証しているといえるだろう。
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実験性の高いアルバム『5TH DIMENSION』で初の1、2フィニッシュ達成

そうした快進撃のなか、握手会など接触系イベントは2012年夏を最後に行なわず、CDの作品性やコンサートのパフォーマンスで勝負する方向へとシフト。特に2013年発売のアルバム『5TH DIMENSION』は大きな転機となった。“進化”をテーマにしたSF的コンセプト作で、初回盤のジャケット写真は全員が鋲の付いたマスクで顔を覆ったアイドルらしからぬもの。ストーリー的に繋がる楽曲も、オルフの世俗カンタータよりフィーチャーした荘厳な旋律からクラブサウンドのダブステップを使ったり、いとうせいこう&MUROというラップの先駆者コンビによるラップチューン、EDMやラテンまで取り揃えた。この攻めまくったアルバムで、週間ランキング初の1位を獲得。その相乗効果で2年前に発売された1stアルバム『バトルアンドロマンス』が同時に2位にランクインし初の1、2フィニッシュを達成。アイドル定石の握手会や特典での複数買いを煽ることなく、純粋にセールスを伸ばしていった。
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一定のイメージにとらわれない戦略は、ともすればせっかく付いたファンが離れかねないリスクがある。しかし、ももクロはブレイク後も守りに入らず、さらに大胆な挑戦へ打って出る姿勢を見せた。結果、アイドルグループの飽和状態をよそに、ももクロはアイドル市場でのパイの奪い合いから抜けて独自のポジションを確立。攻めが功を奏したと言える。
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「やれんのか?」の問いに常に応えてきた彼女たち…その結果、女性初の記録を達成

ももクロの真骨頂でもあるライブは、日産スタジアムでの音楽とスポーツを融合したステージ、東京・国立競技場では女性グループ初の公演と動員も右肩上がり。今年2月にはアルバム『AMARANTHUS』と『白金の夜明け』で再び1位、2位を独占。2度以上の1位、2位独占はTM NETWORK、Mr.Childrenらに続き5組目で女性初の記録で、オリジナルアルバムでの達成は史上初の快挙となった。それに伴い、ドームツアーでは5会場で25万人を動員。初期には漲る全力感やトリッキーなダンスが注目されたが、現在はそれに留まらない。恒例となったクリスマスライブでは、軽井沢のスキー場で開催し、気温が氷点下にも達するなか、スキーやスノボを交えた演出を披露。毎回コンセプトに合わせ、濃厚で変幻自在のパフォーマンスを繰り広げ、エンタテイメントとして楽しませてきた。
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2015年にはアメリカの伝説的ハードロックバンド・KISSとのコラボシングルを発売し、今年の『桃神祭』では高木ブーが“雷様”として登場するなど、多種多様なプロフェッショナルとの共演を行ってきた。AKB48が今も握手会を続けて王道路線でアイドルファンの裾野を広げてきたのに対し、ももクロは固定観念に捉われない独自の展開でサブカル層から一般へ支持を増やしていった。常にハードルが高くなっていく状況のなかでも、「やれんのか?」と問われれば、躊躇なくそれに挑み続けてきたのが彼女たちなのだ。
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昨年からはメンバーのソロコンサートが行われ、5人の主演映画『幕が上がる』も公開。10月からは百田夏菜子がNHK連続テレビ小説『べっぴんさん』に出演と、今後さらに音楽以外の展開や、各メンバーの個性を生かしたソロ活動も増えそうだ。グループがホームとしてありつつ、メンバー全員がソロ活動や女優業を並行させて、集まったときに更なるパワーとなるのは、むしろ男性アイドルグループに多い流れ。大規模なコンサートで一気にファンを集めて盛り上がりを見せるなど、通例の女性アイドルとは異なっている。
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これまでアイドルの常識を打ち破ってファンを広げてきたももクロ。プロデューサーの川上アキラ氏は著書やイベントで、将来的にメンバーが結婚しても、ももクロとして活動を続ける構想をほのめかしている。男性アイドルに比べて年齢的な限界が早いとされる女性アイドルだが、ももクロは将来的にその常識をも越え、さらに息の長い活躍が期待できるかもしれない。『女性アイドル』という概念を常に壊してきたグループだけに、今後どのようなサプライズを我々に見せてくれるのだろうか? 彼女たちからの興味は、まだまだ尽きない。
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